Technology & Methods

赤外線調査(コンスファインダーANR、SKY)

  • 調査診断
  • 劣化調査
  • 特定建築物定期調査

赤外線法は物体の表面温度分布から内部状況を推定するために適用される調査手法です。赤外線カメラにより表面温度分布を熱画像として記録します。

調査概要

調査項目

  1. 仕上げの浮き、コンクリートの内部空隙の検出
  2. 木造建物の下地検出
  3. 防水層のふくれ箇所の確認

赤外線サーモグラフィという温度を画像化する装置で外壁、屋上防水、法面、高架橋など建築・土木を問わず建造物の表層部分の浮きや内部の空洞調査などに適用します。

右の図のように、コンクリートの内部に空隙が生じると、その部分が断熱層となって熱の移動を阻害します。日射、気温の上昇等により熱が供給された際に、空隙のある変状部と健全部の温度の差を赤外線サーモグラフィにより捉えることで変状部(ここでは内部の空隙)を検出します。

建築基準法第12 条第1 項の定期報告制度においては、平成20 年国土交通省告示第282 号(改正令和4年国土交通省告示第110 号)にて、打診と同等以上の精度判定であればドローンに搭載された赤外線サーモグラフィも調査報告できるようになりました。

コンスファインダーSKY

当社は、赤外線装置法に関して技術開発を続け外壁調査に広く適用してきた実績があります。しかしながら、高層建築物や対象壁面との離隔が確保できない場合などでは適切な画像を得ることができないなど適用に限界がありました。この課題について、無人航空機(ドローン)を適用することで、調査時のアクセシビリティを改善し、赤外線装置法の適用範囲を拡大することを目的に開発を行いました。

建築基準法第12条の定期報告制度における外壁調査 技術評価取得

【概要】
「赤外線法(ドローン搭載を含む)CONS-FINDER SKY」は、(一財)日本建築防災協会 建築物定期調査・点検技術評価 により 建築基準法 第12条 第1項の規定に基づく定期調査報告の調査方法及び判定基準として国土交通省告示に示す方法との同等性があると評価され、技術評価書の交付を受けました。

【技術評価】
建防災発第24081号 2024年 7月 10日
建築物定期調査・点検技術評価委員会 委員長:本橋健司 芝浦工業大学名誉教授



”赤外線×ドローン”による外壁調査技術です。
赤外線機器導入から40年の経歴をもつコンステックだからこそ成し遂げることができました。

2020年度NEDO事業「ドローン等を活用した建築物の外壁の定期調査に係る技術開発」に参画し、正しい調査が可能なドローン搭載赤外線カメラを開発しました。この技術は日本建築防災協会が令和4年3月に発行した「定期報告制度における赤外線調査(無人航空機による赤外線調査を含む)による外壁調査 ガイドライン」の要求も満足する性能です。
ドローンに搭載された赤外線カメラはプロペラ風の影響や高度差による外気温変化の影響を受け画像四隅が温度バランスが悪くなるため、12条点検では適用することができませんでした。NEDO事業ではこのような課題を解決しました。
当社では「コンスファインダーSKY」として運用しています。

コンスファインダーANRシステム

当社では、ノイズリダクション機構を有する赤外線カメラによる高精度外壁仕上げ検査システムの技術について、一般財団法人日本建築センターより建設技術審査証明(BCJ-審査証明-194)を取得しております。

ノイズリダクション機構とは使用している赤外線サーモグラフィのマイクロボローメータの電気的なノイズに着目し取り除くことで温度分解能を向上させるものです。当社ではANR(Advanced Noise Reduction)とよび前記審査証明の基本技術として運用しています。
※ ANRは、日本アビオニクス様の協力により内部シャッターおよびその制御を改造することで冷却型センサに劣らない装置を開発することができました。

外壁調査事例




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