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2014海外研修 ドイツ視察報告
■展示会『denkmal-European Trade Fair for Conservation,Restoration and Old Building Renovation』
概要
2014年11月5日~10日、展示会『denkmal-European Trade Fair for Conservation,Restoration and Old Building Renovation』
およびドイツのライプツィヒ、ポツダム、ベルリン市内の建築物を視察しました。
ドイツが国を挙げて歴史的建造物の保存や、熱環境技術に取組む姿勢を感じ取ることができました。
■視察メンバー
コンステック 9名
コンクリート診断センター 1名
コンステックインターナショナル 1名
コンステックホールディングス 1名
【断熱材】
工法としては、日本でも実施されている工法(外断熱・内断熱・充填断熱)でしたが、
使用する断熱材は日本で見慣れない断熱材が多くありました。
展示されていた断熱材の多くが自然系断熱材であり、木質繊維・セルロースファイバー・炭化コルク・羊毛などです。
自然系断熱材 自然系断熱材
木質繊維ウッドファイバー(外断熱) 木質繊維セルロースファイバー(内断熱)
【調査機器】
ヨーロッパの建物において、教会などでは彫刻や絵画などの美術品が多く展示されています。
これらの美術品の保存のために、劣化を未然に防いだり、劣化した場合には進行を防止するための
調査機器を見学しました。
彫刻のひび割れ 木版の湿度等の測定
【改修方法】
全体を通して、展示場で見られた改修方法においては、特に真新しい物はなく、日本で見たことの
あるようなものが多く見られました。
しかし、環境やエコに対する取り組みをしている企業も多く出展しており、国民の環境問題に対する
意識の高さが感じられました。
中には、ピンネットを使った補修方法やエポキシ樹脂を使った木材の補修方法があり、いかにして
現存する資材を有効活用しようかとする取り組みが印象的でありました。
エポキシ樹脂により木材を補修
【内装の装飾について】
装飾を専門とする職人が図面を見ながらボード表面に粘土石膏で肉付けしています。
ボードの上部には見本となる絵が置いてあり、職人はその絵を見ながら少量の粘土を
こねて指先の感覚で貼り付けています。
とても根気のいる作業で非常に集中しており、展示ブース周囲に独特の緊張感がありました。
【トーマス協会内部】
【ニコライ教会】